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パンのおいしさは「酵母」で決まる

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2026.11.02

パンのおいしさは「酵母」で決まる

 桐生の自然と育む、自家製「桐生酵母®」の物語。

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第一章:「桐生酵母」のはじまり ― 理想の土地をもとめて

明治の終わり、新潟の農家の二男として生まれた初代・田中健治は、独り立ちのために菓子職人の道を歩みはじめました。当時は「菓子」といっても、お饅頭づくりが主な仕事で、中でも健治のつくるお饅頭はとても評判を呼んだそうです。そのおいしさの秘密は、独自の手法で取り入れていた「自家製酵母」にありました。
自家製酵母の製法に手応えを得た健治は、独立の地として、当時絹織物の街として栄えていた「桐生」を選びます。健治がこの地に決めた理由は、得意とする自家製酵母づくりにとって最高の土地であるとの想いからでした。
桐生は、渡良瀬川と桐生川がもたらす清らかな水、そして名峰・赤城山から吹き下ろす冷たく澄んだ風「赤城おろし」が吹き抜ける街。酵母は、生まれた土地の空気と水に出会うことで初めて、独自の旨みと豊かな個性を育みます。この恵まれた自然のなかで酵母を育み、やがて当時舶来文化として日本に広まりつつあった「パンづくり」へと、その技法を応用していきました。
初代・健治の酵母を育てる確かな視点と情熱によって選び抜かれた「桐生」の地。この地で始まったパンづくりは、時代に合わせて改良を重ねながら大切に引き継がれ、今も私たちのパンづくりの原点として息づいています。

「桐生製パン所」当時のパン包装紙

▲1930年(昭和5年)には屋号を「桐生製パン所」とし、製パン業に専念。画像は「桐生製パン所」当時のパン包装紙。


第二章:パンをおいしくする「酵母」の働き ―秘密は「ふたつの菌」

 

桐生酵母は、スタイルブレッドの「桐生酵母研究所」で独自培養された自家製発酵種です。この発酵種の特徴は、酵母菌「サッカロミセス」と乳酸菌「ラクトバチルス」という、ふたつの製パン性に適した菌の働きにより、小麦の甘みを引き出した、軽やかな風味と味わいのパンが焼き上がることです。
群馬県産小麦粉と桐生の水を使用し、長年の経験則をもとに培養される「桐生酵母」は、発酵力と風味のバランスを重視した製パン酵母種として、伝統手法である「種継ぎ※」を定期的に繰り返し、安定した保管管理体制のもとで品質が守られています。
※種継ぎ:伝統手法として、発酵種をリフレッシュ(再活性化)させる工程です。


第三章:「冷凍パンなのに」感動する理由

「冷凍パンって、焼きたてより味が落ちるのでは?」そんなイメージをお持ちの方にこそ、体験していただきたい秘密があります。
桐生酵母でじっくり発酵させた生地は、水分をしっかりと閉じ込める抜群の「保水性」を備えており、しっとりと柔らかいクラム(中身)に仕上がります。スタイルブレッドでは、この焼きたての状態を急速冷凍。独自技術で氷の粒度を極小に留めることで、パンの細胞構造を壊すことなく、焼き上げた瞬間のしっとり感とそのおいしさを逃さずそのまま閉じ込めています。
さらに、桐生酵母によってクラスト(表皮)が薄く焼き上がるため、リベイク(再焼成)にも適した特性を持っています。ご自宅のトースターで少し温めるだけで、外はパリッと香ばしく、中はふわっともっちり。まるでパン屋さんの釜から出したばかりのような感動の焼きたて食感が、毎日の食卓で手軽にお楽しみいただけます。

 

第四章:世界が認めた確かな品質

製造風景

 

スタイルブレッドでは、各工場で製造するパンに「桐生酵母」を使用しています※。工場近隣に構える独自の酵母研究開発施設「桐生酵母研究所」にて、研究員が日々、群馬県産の小麦粉を用いて丁寧に種継ぎや種起こしを行っています。

 

自家製酵母はとてもデリケートで、日々の状態を見極める繊細な手仕事が欠かせません。専門の研究施設で徹底した品質管理を重ねることで、桐生酵母の品質と豊かな風味を大切に守り続けています。

 

その確かな品質と技術は国内にとどまらず、世界でも高く評価されています。ヨーロッパ・ベルギーに存在する、世界中から選ばれた貴重なサワー種を集めた「サワー種ライブラリー」へ、国内でわずか2例目となる収蔵が決定しました。桐生の自然が育んだ発酵種が、世界に認められた証です。

 

※一部、業務用で取り扱うグルテンフリーパンなど桐生酵母を使用していないパンもあります。

桐生酵母の画像

「桐生酵母」は、株式会社スタイルブレッドが商標登録している名称です(登録第6808881号)。